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vol.2「カキ」
vol.3「ワカメの森を潜る」
vol.4「高知の天然ウナギ」
vol.5「アユ」
vol.6「ドイツ最北端、北海に浮かぶズィルト島」
vol.7「香港シーサイドに夢を託して」
vol.8「琵琶湖」
vol.9「東マレーシアボルネオ島の自然」
vol.10「大阪湾」
vol.11「ベニスの水辺」
vol.12ベルギー「水」紀行
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ベルギー「水」紀行/太陽と水の恵み 第12弾
屋外でビールを飲み一時を過ごす人々。首都ブリュッセルにて。
屋外でビールを飲み一時を過ごす人々。首都ブリュッセルにて。
ベルギー観光局(2007年12月17日現在)の宮下南緒子局長から、「ベルギーを『水』の視点で取材してほしい」との依頼で、現地を訪ねることになった。

「水」に関心のあった宮下局長は、ベルギー観光局の局長として30数年にわたり、日本にベルギーの魅力を紹介してきた。2007年7月を持ってご退任されたが、ベルギーの観光そして文化を日本にもたらした氏の功績は大きい。 ベルギーといえば、ビール、チョコレート、ワッフル、小便小僧、ムール貝などの名が挙がるが、思えばどれも水が関係する。この機会に同国ワロン州東部、ドイツに近いエリアから取材撮影を始めた。テーマは「水」。どんな被写体に巡り合えるのだろうか?楽しみだ。

北海の幸、ムール貝。プリプリした身が口で弾けた。
北海の幸、ムール貝。プリプリした身が口で弾けた。

<脚光を浴びるベルギー国>
小国ベルギーが今、面白い。特にEU(欧州連合)の本部が、ベルギーに置かれたことから、俄然、国際機関や関係者、そして観光客が集まり始めた。同国の首都ブリュッセルは特に賑わい、注目を集めている。このブリュッセルを起点に、北部のフランドル地方、南部のワロン地方を「水」でくくる水辺の取材。今回、ドイツと国を接するワロン地方東部に焦点を当てた。

<水と地ビール>
良質の「水」からおいしい酒ができる、と言われる。ビールもそうだ。ベルギーの知名度をぐっと上げた地ビールはまさに「水」の恵みから産まれた。ベルギーは国民1人当たりのビール消費量が世界一だという。ベルギーの人々にとってビールはフランス人のワインのような存在で、欠かすことのできない日常の飲み物なのだ。そもそも、「ビール」の語源はフラマン語(同国北部を占めるフランドル地方で使用されるオランダ語の方言)のBierから来ているという。ベルギーとビールは関係が深いのだ。
良質の水が育むビールはベルギーを代表する飲み物
良質の水が育むビールはベルギーを代表する飲み物。
ディナンの修道院で水を汲む婦人と中庭。
ディナンの修道院で水を汲む婦人と中庭。

<修道院ビール>
修道院でビールが醸造されたのは不思議に思うが、事実、中世の修道院では盛んにビールが作られ、その後、国内に定着したのだ。同国南部、ワロン地方に位置するディナンの街にある修道院を訪ねた。庭に一本の井戸と蛇口。清らかな水が流れていた。撮影していると一人の女性が手にはペットボトルを持ち、「毎日この水をいただき、健康を保っています」と言った。女性が去り、再び静寂がもどった。ファインダーの中の水に焦点を当て、集中していると修道院内部からビールを造る音と賑わいが聞こえるようだった。

この水から味わい深い地ビールが産まれた。ディナンの修道院にて。
この水から味わい深い地ビールが産まれた。ディナンの修道院にて。

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